夕方5時になりゴールセレモニーが始まると、完走を称え祝福する拍手が1台1台に送られた。エントラントたちは充実した表情を見せ、マイクを向けられると口々に、「東北の人たちの優しさや温かさに触れた、夢のような4日間だった」と言っていた。8年前に東北を走ったエントラントも、今回初めて東北を走ったエントラントも、それぞれが心に残る4日間の La Festa Mille Miglia(1000マイルのお祭り)になったことだろう。
一昨年まで8連覇を達成していた竹元夫妻チーム、昨年の覇者である横田・大木チーム、そしてイタリアの Mille Miglia で2度の優勝経験を持つモッツィ・ビアッカチームや、成長著しい若手チームなど、今年は果たしてどのチームが勝利を手にしたのか。
第3位となったのは、No.18の山﨑親子チーム。昨年に続き、3位という好成績を収めた。車の調子がよくないと言っていたものの、2日目と3日目には2位という好位置につけ、最終的に3位でフィニッシュとなった。第2位は、こちらも昨年と同じNo.46のモッツィ・ビアッカチームが獲得。5年連続で3位以内の入賞を果たした彼らだが、今年も競技中に笑顔で手を振る余裕を見せつつ、同時に安定した強さを改めて見せつけた。そして今回優勝に輝いたのは、No.12の竹元夫妻チームという結果となった。初日から最終日まで、一度も1位の座を譲らずに勝利するのは、やはり王者の貫禄といったところ。昨年の La Festa Mille Miglia と、今年の春に開催された La Festa Primavera では残念ながらリタイアとなり、それまでの連続優勝記録が途絶えてしまった竹元夫妻チーム。周りからは色々な声が聞かれたようだが、そんなものを一蹴するかの如く鮮やかな勝利となった。優勝スピーチで語られた、「若い人たちも、もっと頑張ってください」という言葉からは、まだまだ君たちには負けないよ、という意気込みと王者の誇りが感じられ、会場はリスペクトの気持ちが込められた大きな拍手に包まれた。