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| 最終日の4日目も朝から冷たい雨が降りしきり、箱根の峠を越えるには厳しい天気となった。行く手を阻むように視界を遮る深い霧に包まれた伊豆スカイラインを慎重に走行し、スカイポート亀石でこの日最初のスタンプをもらい、サイクルスポーツセンターでのPC競技に臨んだ。 サイクルスポーツセンター内の5キロサーキットをフルに使用した連続設定の競技は、高低差100mの起伏に富んだ山岳コースということもあり計測ラインが見えにくく、エントラントたちを苦しめた。競技が始まると雨風も強くなり、容赦なく吹き付ける。最後までいかに集中力を切らさずに、タイミングを合わせ続けられるか。ここでの結果が最終成績に大きく影響することをエントラントたちはよく理解しており、濡れることも気にせず身を乗り出して計測ラインを目視するその顔は、いつも以上に真剣な表情に見えた。 静岡県から神奈川県に入っても雨脚は衰えず、ますます強くなるばかりだ。湘南の海も寒々しい雰囲気を漂わせている。そんな天気にもかかわらず、やはりこの日もたくさんの人たちがあたたかい声援を送ってくれた。ゴールまであともう少し。応援の声は、冷たい雨に濡れた車やエントラントたちを励まし、背中を押してくれているようだった。 神奈川県を抜けると東京都へ入り、日本橋の三越前を通過して、いよいよゴールとなる明治神宮へ。明治神宮でも大勢の人がエントラントの到着を待っていてくれた。ゴール会場に車が入ってくると、約1,100kmもの道のりを4日間かけて走り抜いた車とエントラントへ、あちこちからお帰りなさいと声がかかり、完走を称える拍手が送られた。今年は最後の最後まで雨に降られてしまったが、エントラントたちはゴールセレモニーでマイクを向けられると、「沿道のみなさんのあたたかさに触れた、この天気も含めて忘れられない最高に楽しい4日間だった」とみな笑顔で口にした。この言葉こそ La Festa Mille Miglia(1000マイルのお祭り)を象徴する言葉であろう。 ゴールセレモニーが終わると、エントラントたちはドレスアップして美味しいお酒と食事を楽しみながら、4日間を振り返った。パーティ会場では、20年前の映像が映し出され、古くから出場しているエントラントの若かりし頃の姿に、あちこちから歓声が上がった。あの時君は若かったと懐かしむように眺める者もいれば、このイベントの歴史を興味深そうに眺める者もいて、それぞれが20年という時の流れに思いを巡らせているようだった。歌手・中村あゆみさんのパワフルなステージで盛り上がったあとは、いよいよ表彰式を残すのみとなった。 今年は、昨年まで8連覇を達成していたディフェンディングチャンピオンの竹元夫妻が、車輌トラブルにより残念ながら途中リタイアとなり、誰が優勝となるのか最後まで分からない展開となった。連日悪天候の中で行われた競技において、第3位の成績を収めたのは、今回が5度目の出場となるNo.20の山﨑親子チーム。最終的に3位となったが、1日目と3日目に1位を獲得するという大健闘を見せた。第2位は、イタリアのミッレミリアでの優勝経験を2度も持つ、No.53のモッツィ・ビアッカチーム。今回、4年連続で3位以内の入賞を果たした彼らだが、やはりどんな悪条件もものともしない安定した強さを持っている。いつもニコニコ、競技中も笑顔で計測ラインを踏んでいくその姿からは、この競技を心から楽しんでいることが伝わってくる。そして、20周年記念大会において見事栄冠に輝いたのは、No.12の横田・大木チームという結果となった。過去最高順位が2位という彼らが、10回目の出場にして初めて手にした勝利に、会場からは大きな拍手が送られ、惜しみないあたたかな言葉が送られた。彼らがこれまで真剣な思いで優勝を目指して競技の臨んできたことを、大木氏が壇上で流した涙が静かに物語っていた。 こうして4日間の1000マイルのお祭りは終わりを迎え、表彰式が終了したのは日付も変わる頃。来年もまたここで会おうと言って、エントラントたちは祝杯の余韻の中で約束をし、それぞれの日常に戻っていった。 ラ フェスタ ミッレミリア2017が開催された模様は、12月にBSフジにて放送予定となっている。また、春に開催されるラ フェスタ プリマベラ 2018は、4月13日から行われる予定だ。 (文&写真:岩本 美香) |
![]() 10回目の出場にして初めて手にした勝利に感無量の横田・大木チーム ![]() サイクルスポーツセンターでの連続PC競技に臨む BUGATTI T40 ![]() 江ノ島を走る MOTTO MG SPECIAL ![]() 江ノ島のスタンプポイントへ向かう ALFA ROMEO GIULIETTA 750D ![]() 無事ゴールし笑顔を見せる AUSTIN SEVEN |







































