【大会レポート3日目】2023年10月8日
人も車も疲れが見える後半戦
日光の朝は寒く、夜露に濡れたフロントガラスやボディを丁寧に拭く作業から始まった3日目。かじかむ手でハンドルを握り、午前8時に中禅寺金谷ホテルを出発。
いろは坂を下り、最初の目的地となる道の駅 湧水の郷しおやへ。ここでスタンプを受けると、宇都宮市のヒーローしのいサーキットを目指す。サーキットでは難易度の高いPC競技が行われ、エントラントたちは計測ラインを踏むタイミングを合わせるのに必死になっていた。
成績も気になる後半戦。PC競技のひとつひとつの結果が重要になってくる。競技に臨むエントラントたちの表情も真剣だ。
ヒーローしのいサーキットを出ると、栃木県では、矢板市上下水道事務所、道の駅 きつれがわ、道の駅 もてぎの3カ所でスタンプを受け、茨城県へ。
次のスタンプポイントとなる笠間稲荷神社の門前通りは、地元の人たちや観光客でごった返し、エントラントたちの到着を待つ熱気に溢れていた。車が入ってくると大鳥居前でスタンプを受け、1台ずつお祓いをしてもらい、次の目的地へ。人で埋め尽くされた沿道からは、たくさんの声援が飛んでいた。
笠間を出ると、ランチ会場の大洗マリーナを目指す。ここではPC競技とスタンプも行われた。大洗を後にした一行は、千葉県に入り、香取市へ。水郷の町・佐原でスタンプを受け、小江戸の街並みの中を通過し、成田へ向かう。
成田に入り、この日最後のポイントとなる日本自動車大学校でPC競技を終え、ANAクラウンプラザホテル成田に到着。薄曇りの天候で、気温もちょうどよく、ドライブには最適な1日となった。しかし、やはり3日目。後半戦に入ると、人も車も疲労の色が見え隠れする。
複数の車で車輌トラブルも発生し、その都度メカニックたちがすぐに対応。最後まで何とか車を走らせようと、彼らもまた一緒にこのラリーを戦っている。成績ももちろん大事だが、何より完走することが重要なのだ。
日曜日ということもあり、各地で子どもたちの姿も多く見られた。手旗を振って一生懸命応援する姿は、大人たちの心を打つ。今日出会った車のことを忘れずにいてくれるのなら、こんなに嬉しいことはない。
最終日の4日目は、千葉県内を約255km走り、幕張ベイタウンのゴールを目指す。各地で応援してくれた地元の人たちや、毎日早朝から深夜まで車輌をメンテナンスしてくれているメカニックたちの想いも乗せて、1台でも多くの車が無事にゴールできることを願う。
(文&写真/岩本 美香)
佐原の街で子どもたちと触れ合う ALBANESI 1100 SPORT
ヒーローしのいサーキットでPC競技を終えた OSCA MT4 と STANGUELLINI COLLI 1100 SPORT
ヒーローしのいサーキットでPC競技に臨む ALFAROMEO GIULIETTA SPRINT VELOCE
スタンプポイントの笠間稲荷でお祓いを受ける ALFAROMEO GIULIETTA SS
大洗マリーナでPC競技に挑む OSCA MT4