1997年に始まった秋のクラシックカーの祭典「La Festa Mille Miglia」は20回目の記念大会を迎えます。

大会の名付け親は、Mille Miglia のジュゼッペ・ルッキーニ元会長。
コスタンティノ・フランキ元事務局長と日伊共同主催により、1992年、La Festa Mille Miglia は産声をあげましたが、生育までは至らず、現在の内容の第一回大会実施まで、開催に必要なすべての条件となる、出発地とゴール地点の決定、４日間1000マイルのルート設定、地方自治体との協議、警察への協力要請、協賛企業の決定、競技細則と規則書の作成、宿泊ホテル交渉、イタリアMM委員会との契約交渉など、実に５年間の歳月が必要でした。
La Festa Mille Miglia は、2002年には国際クラシックカー連盟よりアジアで唯一の公認という栄誉をいただき、翌年、寛仁親王殿下に名誉総裁にご就任を賜りましたが、東日本大震災、名誉総裁ご薨去、常連参加者の訃報など悲しい出来事も多々あった20年でした 。

第一回大会から掲げている『古い物に敬意を』『大会に集う、すべての人々と友情の輪を広げる』『いくつになっても、心・少年』という基本精神は、何年経っても不変です。

また、しっかりとメンテナンスを行い、紳士的な運転を心がける事で、沿道の皆様に交通安全や交通マナーの大切さを、より良い交通社会の実現の為に広くアピールする事も、La Festa Mille Miglia の大切な使命の１つです。

この20年、我々の生活は、続々と開発される新製品によって、古い物は廃棄され、便利で快適になりましたが、次世代に残すべき貴重な財産を失ってはいないでしょうか。
今こそ文化遺産を創造した先人達に敬意を表する時代だと考えます。