La Festa Mille Miglia 2019

Mille Miglia 2019 Report

5月15日から18日の4日間、ブレシア~ローマを往復する、Mille Miglia 2019 が開催された。
92年目の今大会には、423台のクラシックカーがエントリー。日本からは8台がエントリーした。

5月13日からブレシアにあるフィエラ(展示場)で車検が行われた。
日本チームの半数は今年もグループ車検を選択。指定された午前9時に受付へ到着したが、一番初めのグループだった事もあり、事務局スタッフもブレシア警察の警察官も手探りで作業を進める。スムーズにはいかなかったが、無事に書類審査は合格となった。

記念グッズとゼッケンを受け取り車へ戻るとFIVA審査員による車検へ。
シャーシナンバーの確認やヘッドライト、ウィンカーなどの細かいチェックを受け、これに合格すると最後にGPS装置を設置してフィエラでの全ての作業が終了となった。

今年はフィエラ内のスポンサーブースが増え、昨年までより華やかな空気になっていたが、参加者へのインフォメーションが足りず、側から見ているともったいない気持ちがした。

明けて5月14日はビットリア広場でシーリング作業が行われる。これは、ハンドル部分に特製のメダルを取り付け、フロントガラスにその年の年号の入ったシールを貼り付ける作業。車検合格後に、参加車両の入れ替えができないようにする為に行われている。当然ながら、たくさんのメダルの付いている車両はベテランの参加車両となる。

平日の午後にも関わらず、広場の周りや広場へ入る道すがら、多くの観衆が参加車両の通る度に歓声をあげて、ブレシアを挙げてのお祭りという感覚を肌で感じることができた。

このシーリング会場に、昨年はスタンプポイントでマイクを握っていた、元 Mille Miglia 事務局長のコスタンティーノ・フランキさんの姿があった。
彼が事務局長を辞めてから初めてシーリング会場内で姿があった。どこか吹っ切れた様な表情で見つめていた彼の目に、今の Mille Miglia はどう映っているのだろう。

その日の夜には、恒例の Veteran Car Club Tokyo 主催の壮行会が開催された。ブレシア自動車クラブのアルド・ボノーミ会長、Mille Miglia SrL. のフランコ・ベレッタ会長とスタッフ、元 Mille Miglia SrL. ロベルト・ガブッリ会長の奥様ルイージャさんと長女のマリアさんも参加。マリアさんは毎年 Mille Miglia にも参加しており、今年はゼッケン148番のエルミニで出場する。最後にイベントの成功と皆の完走を誓い合って壮行会はお開きとなった。

そして、5月15日。いよいよ Mille Miglia 2019 開幕の朝を迎えた。昨夜までの楽しそうな雰囲気から一転、皆一様に引き締まった表情へ変わってきた。

残念ながら今年のスタートは生憎の雨模様。
“Mille Miglia が始まると雨が降る”残念ながらこのジンクスが当たってしまったが大粒の雨ではなかったのは幸いだった。小雨の中、スタート地点の Viale Venezia に向けてホテルを出発。午後2時半に1000番を付けた1号車がスタート。423台の参加車両が3日後のゴールを目指して飛び出していった。

2日目、3日目は好天に恵まれ、各ポイントには地元の観客が大勢訪れイベントを盛り上げていた。やはり、子供達からの声援というのはどの国の大人でも嬉しい様子で、3日目に訪れた Vinci(今年生誕500年を迎えたレオナルド・ダ・ヴィンチの生まれ故郷)のチェックポイントでは100名ほどの子供達の大歓声に笑顔で手を振ったり、クラクションを鳴らしたりと参加者も嬉しそうに対応していた。

白バイやパトカーで追走している警察官が、サイレンを鳴らして子供達に対応する姿は日本人からすると新鮮だった。今の日本ではなかなか難しいのだろうが、近い将来こういう光景を日本でも見たいものである。

最終日も残念ながら雨となってしまったが、午後4時ごろから参加車両が Viale Venezia へ戻り始めた。無事に完走できた喜びと安堵の入り混じった笑顔で、参加者同士が称え合う姿は日本と変わりない。今年の完走台数は361台。残念ながら62台がリタイアとなった。日本チームの成績は3台がリタイアしてしまったが残り5台は無事に完走。竹元チームが11位、瀧川チームが21位。5台中2台が入賞という好成績で今年の Mille Miglia は幕を閉じた。

今年の Mille Miglia だが、例年以上に事故が多かった様に思えた。参加者による事故ではなく、俗に言うなんちゃって Mille Miglia(参加していない一般の人がクラシックカーで追走する行為)による事故が毎日の様に耳に入った。
日本でも見受けられるが、その様な行為はイベントの存続にすら関わるので、自重していただきたい。

また、今大会も最後のチェックポイントがホテル近辺に設置されていたが、ほぼぶっ通しで運転してくる参加者の事を考えると、最後のチェックポイントは時間調整の必要のない競技で終えた方が良いと思うし、毎日最後にゴール台があるのも参加者的にしんどいのではと思った。

今年は8台のエントリーだった為、残念ながらナショナルトロフィーは無し。
※1カ国から10台以上参加すると、その国の1位にトロフィーが与えられる。
来年はぜひ多くの方が参加して、ナショナルトロフィーが再び日本に届く事を期待したい。

参加した皆さん、お疲れ様でした。
来年もまたブレシアでお会いしましょう!

日本からの参加者と順位

Ranking No. Driver / Co-Driver Year Car-Model Photo

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