5月15日から18日の4日間、ブレシア~ローマを往復する、Mille Miglia 2019 が開催された。 5月13日からブレシアにあるフィエラ(展示場)で車検が行われた。 記念グッズとゼッケンを受け取り車へ戻るとFIVA審査員による車検へ。 今年はフィエラ内のスポンサーブースが増え、昨年までより華やかな空気になっていたが、参加者へのインフォメーションが足りず、側から見ているともったいない気持ちがした。 明けて5月14日はビットリア広場でシーリング作業が行われる。これは、ハンドル部分に特製のメダルを取り付け、フロントガラスにその年の年号の入ったシールを貼り付ける作業。車検合格後に、参加車両の入れ替えができないようにする為に行われている。当然ながら、たくさんのメダルの付いている車両はベテランの参加車両となる。 平日の午後にも関わらず、広場の周りや広場へ入る道すがら、多くの観衆が参加車両の通る度に歓声をあげて、ブレシアを挙げてのお祭りという感覚を肌で感じることができた。 このシーリング会場に、昨年はスタンプポイントでマイクを握っていた、元 Mille Miglia 事務局長のコスタンティーノ・フランキさんの姿があった。 その日の夜には、恒例の Veteran Car Club Tokyo 主催の壮行会が開催された。ブレシア自動車クラブのアルド・ボノーミ会長、Mille Miglia SrL. のフランコ・ベレッタ会長とスタッフ、元 Mille Miglia SrL. ロベルト・ガブッリ会長の奥様ルイージャさんと長女のマリアさんも参加。マリアさんは毎年 Mille Miglia にも参加しており、今年はゼッケン148番のエルミニで出場する。最後にイベントの成功と皆の完走を誓い合って壮行会はお開きとなった。 そして、5月15日。いよいよ Mille Miglia 2019 開幕の朝を迎えた。昨夜までの楽しそうな雰囲気から一転、皆一様に引き締まった表情へ変わってきた。 残念ながら今年のスタートは生憎の雨模様。 2日目、3日目は好天に恵まれ、各ポイントには地元の観客が大勢訪れイベントを盛り上げていた。やはり、子供達からの声援というのはどの国の大人でも嬉しい様子で、3日目に訪れた Vinci(今年生誕500年を迎えたレオナルド・ダ・ヴィンチの生まれ故郷)のチェックポイントでは100名ほどの子供達の大歓声に笑顔で手を振ったり、クラクションを鳴らしたりと参加者も嬉しそうに対応していた。 白バイやパトカーで追走している警察官が、サイレンを鳴らして子供達に対応する姿は日本人からすると新鮮だった。今の日本ではなかなか難しいのだろうが、近い将来こういう光景を日本でも見たいものである。 最終日も残念ながら雨となってしまったが、午後4時ごろから参加車両が Viale Venezia へ戻り始めた。無事に完走できた喜びと安堵の入り混じった笑顔で、参加者同士が称え合う姿は日本と変わりない。今年の完走台数は361台。残念ながら62台がリタイアとなった。日本チームの成績は3台がリタイアしてしまったが残り5台は無事に完走。竹元チームが11位、瀧川チームが21位。5台中2台が入賞という好成績で今年の Mille Miglia は幕を閉じた。 今年の Mille Miglia だが、例年以上に事故が多かった様に思えた。参加者による事故ではなく、俗に言うなんちゃって Mille Miglia(参加していない一般の人がクラシックカーで追走する行為)による事故が毎日の様に耳に入った。 また、今大会も最後のチェックポイントがホテル近辺に設置されていたが、ほぼぶっ通しで運転してくる参加者の事を考えると、最後のチェックポイントは時間調整の必要のない競技で終えた方が良いと思うし、毎日最後にゴール台があるのも参加者的にしんどいのではと思った。 今年は8台のエントリーだった為、残念ながらナショナルトロフィーは無し。 参加した皆さん、お疲れ様でした。
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