【大会レポート2日目】2019年10月26日
地域との触れ合いが、車も人も元気にする
晴れてくれ、と祈るような気持ちで迎えた2日目。早朝、ほんの少し小雨が降ってはいるものの、どんよりと曇った空からは、前日のような雨は降ってはいない。裏磐梯の寒い朝に、出発前のエンジン音が鳴り響いている。防寒・防水対策をしっかりと行ったエントラントたちは、午前7時にホテルを出発した。
この日は福島県・宮城県・山形県の温泉街や役場、地域の施設やサーキット、飛行場、そしてお城や神社を巡り、再び福島県へ戻るルートが用意されていた。日中は雨が止んでいたこともあり、各ポイントには地元の方たちがたくさん足を運んでくれて、あたたかい声援を送ってくれた。
各ポイントへ向かうルート上でも、多くの人たちの姿を目にした。エントラントたちが通過するのをずっと待っていてくれて、フラッグや手を振って応援してくれるその姿に、何度も励まされた。家の前に椅子を出して待っている人や、小さな子どもと一緒に待っている人、車好きの仲間たちと待っている人など、笑顔で迎えてくれるその姿は、わたしたちの心を打つ。
また、この時期ならではの東北の景色も、胸に迫るものがあった。磐梯山や安達太良山は紅葉に染まり、色とりどりの表情を見せている。鮮やかに燃える山々は、日本の原風景と相まって、静かに美しく佇んでいた。ワインディングから眺めるその景色は、わたしたちの心を奪っていった。
日中は晴れ間も見えたが、午後には再び冷たい雨が降り出し、この日もハードな1日となった。それでも、地元の方たちからたくさんの声援をもらって、多くのエントラントたちが最後まで走り切ることができた。リタイアとなってしまった車も少なく、東北の方たちとの触れ合いや交流が、車とエントラントを元気にしているのかもしれない、そう感じた1日だった。
3日目は、裏磐梯を出発し、栃木県を経由して成田まで、約490kmもの距離を走る。ロングドライブとなるため、エントラントたちは今日のうちに車の調子を細かく確認し、明日に備えていた。出発も午前6時30分と早く、長い1日になりそうだ。東北を走るのは明日までとなるが、元気をお返しできるよう、最後まで笑顔で走り切りたい。
(文&写真:岩本 美香)
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